ALSの患者さんでよく悩まれるのが「痰」のようです。
吸引器で取ろうとしても気道の奥にくっ付いてしまって、無理やり管を深く差し
込むうちに激しく咳き込んでしまったり、喉を怪我してしまったりと吸引方法に
戸惑ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ホコリやばい菌
を含んだ痰をそのままにしておくと、気管支炎や肺炎などの原因になってしま
います。
では、西山病院でどのように痰を吸引しているのか、ご紹介したいと思います。
「風邪の時には重湯をたくさん飲みなさい」という体の排出機能を利用して病気を
治すという中国医療の考え方がここにも利用されています。
看護婦さんは吸引の際、吸引機を使用する前に必ず「タッピング法」を用いて
います。
「タッピング法」とは患者さんを横向きに寝かせ、腰から背骨にそって肩甲骨の
ある高さまで叩くというもの。背中を叩く時、手はお椀のように丸めて、少し力を
入れて叩きます。その際に丸めた手の空気が胸腔へ伝わるように、そして下か
ら上へ同じ方向へ叩くことが大事です。何度か叩いた後、痰が上まで出てきた
ら吸引器で吸い込みます。(注意:背骨からずれて背中を叩くと腎臓などに
影響があります。)
ALSに罹る方は病気の進行と共に萎縮や麻痺であらゆる筋肉を使うことが少
なくなってきます。咳き込むという反応は悪いものを体の外に排出するという機
能の一つですので、この機能、この反応で使われる筋肉を訓練するためには
タッピング法を用いるのが一番良いのではないでしょうか。
もし痰でお悩みでしたら、この方法を是非試してみてください。
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現在入院中のT・T様は鼻からの経管食にされてから顔色も良く、幾分元気を
取り戻されました。しかし、昨晩も本日も痰が肺の方に溜まっており何度も吸引
を繰り返されています。手術まであと少し、万全のコンディションで臨んでいただ
きたいです。