2005年09月30日

2005年8月:患者Oさん

 今年2月に日本の病院でALSと診断されたばかりにも関わらず、病状は半年
という時間で日に日に悪化したと話すご家族。患者さんは昨年の12月まで元
気にお仕事をされていたそうです。

 患者名:Oさん

 ・病名:ALS(筋萎縮性側索硬化症)
 ・診断日: 2005年2月
 ・入院日: 2005年8月27日
 ・手術日: 2005年8月31日
 ・退院日: 2005年9月10日

 ・発病と術前の状況:
 昨年8月より構語障害が出始め、同年12月全身の脱力感があり日本の病院に
通院。その後、今年1月よりALSの疑いがあることが分かり、2月に診断を受ける。
診断後、誤嚥や流涎など球麻痺の症状が悪化。水が飲めなくなったため、ミキ
サー食やゼリーなど「とろみ」をつけた細かい食事を取られるように。入院時には、
失語のため言語ボードを使用しご家族と交流。右腕が麻痺し、全く動かない状態。
左腕と下肢には多少の筋力が残っており、歩行補助の下ゆっくりだが歩く事が
できる。
 術後、球麻痺の症状が大きく改善。飲み込みが良くなった為、涎が減り、以前
よりも口の中が乾燥し喉の痛みを感じるようになる。
 帰国直前、ミキサー食の中に少しの塊があっても食べられるようになり、水を
飲む時もむせが軽くなる。リハビリを通し歩行補助なしで、ゆっくりだがかなり
の距離を歩けるようになった。

Posted by xiahoo at 02:53 | Comments (0)

2005年09月29日

2005年8月:患者Yさん

 今日は8月下旬に手術を受けられた、Yさんのご紹介です。
Yさんは黄先生が手掛けた患者様の中で最高齢者にも関わらず、
とってもしっかりしたお方。お孫さんとも歳が近いそうで、
私に大変よくして下さいました。私も日本にいる祖母のことを
思い出してしまいました。

患者名:Yさん
・病名:ALS(筋萎縮性側索硬化症)
・発病日: 2003年9月
 ・入院日: 2005年8月23日
 ・手術日: 2005年8月30日
 ・退院日: 2005年9月17日
 ・発病と術前の状況:
2003年9月頃より構音障害が出現。舌の萎縮と繊維束攣縮あり。
肩甲上腕筋群と頚筋の脱力あり。針筋電図で上下肢と舌で
giant spikesあり。神経伝導検査はCMAPが軽度低下のみ、
症状は進行性で、構音・嚥下機能が著しく悪化。上肢と顎の筋力
わずかに悪化のみ。話すことは出来ず、涎が出るため常時ガーゼを
口にくわえている状態。痰が多く、吸引が必要。2005年5月に
胃ろうを増設。
・術後の状況:2日目期待したほど変化が見られなかった為、
Yさん落ち込む。術後3日間程、痰の吸引、酸素吸入の必要あり。
その後両者ともほぼ必要なし。血液検査の結果、栄養及びナトリウム
の不足、白血球の数値が異常に高かった為、点滴を数日続ける。
涎が減少。術前レントゲン写真を撮る際、ベッドで身体を横向けに
しても仰向けに戻ってしまう状態であったが、5日目自分で横向けに
出来るようになっただけでなく、寝返り、脚の交差等コントロール
出来るようになる。頭を上げて、点滴の様子を見ることができるように
なる。手術の効果か点滴の効果かは定かではないが、足の浮腫みがひき、
正常の状態に戻る。術前のビデオ撮影の際、階段上りが困難で補助が
必要な状態であったが、術後のビデオ撮影ではお一人で上られた
(階段に関しては、感情面の作用とも考えられる)。

 Yさんは、日本にいらっしゃった頃からずっと眠りが浅く、悩まれて
いらっしゃいましたが、術前・術後の筋電図検査の最中なぜか居眠りを
されてしまいます。ご本人とご家族、お医者様そして私共スタッフも
首を傾げながら、笑ってしまいました。
 長旅の中、お疲れ様でした。日本でぐっすり眠れるようになれると
いいですね。

Posted by xiahoo at 09:12 | Comments (0)

2005年09月28日

国慶節休日のご案内

 中国の国慶節にあたり、来月10月1日から10月8日までの8日間、当センター
ではお休みをいただきます、業務再開は10月9日となります。何卒ご了承下さ
いませ。

 お休みの間も、メールでのお問い合わせ等受け付けておりますが、その間、
黄先生に問い合わせなくてはならない質問等は、9日よりの回答となりますの
で、ご了承下さい。


 

Posted by xiahoo at 09:40 | Comments (0)

2005年09月27日

2005年8月:患者Hさん

 はじめまして、今年9月末から支援センターでお手伝いさせていただくことになりました、塩木と申します。知らない事ばかりで、皆様にご迷惑を(すでに)掛けてばかりですが、頑張りますので、宜しくお願い致します。

 今回は8月上旬に手術を受けられたHさんについてご紹介いたします。私自身、お会いした事がありませんが、大変朗らかな方だと伺っております。

患者名:Hさん
 ・病名:ALS(筋萎縮性側索硬化症)
 ・発病日:1999年1月
 ・入院日:2005年8月1日
 ・手術日:2005年8月5日
 ・退院日:2005年8月18日
 ・入院時の状況:
両上肢筋力全廃。首の筋力も低下し、支えることが困難である。両下肢も歩行困難で移動は車椅子で行っている状態。入院二週間前から飲み込みが悪くなった為、食事をお粥にかえるが、会話には支障なし。
・術後の状況:
術後二日間発熱し、最高37度8まで上がる。熱が下がった後、鍼灸、マッサージ、股四頭筋のリハビリ等を行う。抜糸から1日経った13日、いくらか首で頭が支えられるようになったように見える。右手の指がある程度曲げられるようになった。17日ビデオ撮影の際、足に力が入っているように見える、と奥さんからのコメントがあった。
 ・帰国後の状況:
手術後1ヵ月の追跡調査の際、Hさんご本人、奥様は、術後特に変わった様子はなく、良くもなっていなければ悪くもなっていないと感じているご様子。ただ、お見舞いに来られた方々は皆、首がしっかりしたとおっしゃるそう。

 手術の効果かどうかはさておき、病状に悪化が見られないのはやはり喜ばしい事です。スタッフ一同、Hさんのご健康をお祈りする次第です。

Posted by xiahoo at 08:28 | Comments (0)

2005年09月26日

2005年7月:患者Eさん

 今日から数日間の日誌は7月から9月までに当センターで受け入れた患者さ
んの術前・術後の様子をまとめてお伝えしていきます。

この約3ヶ月という時間、私達センタースタッフは約5名の患者さんを受
け入れることになりました。その中で、術後に劇的な変化が起きた患者さんも
いれば、ご本人が思うような結果を得られなかった方もいらっしゃいました。
そして患者さんの変化に一喜一憂しながら励ますご家族の方の真剣な表情と
優しい眼差しこそが、難病と闘う患者さんにとって何よりの治療薬なのではな
いかと深く感じた数ヶ月でした。


 2005年7月10日、当センターで初めてALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者
さんを受け入れることになりました。以前から西山病院でALSの患者さんを見
かけたことはありましたが、実際に接するのは今回が初めて。西山病院の医師
からもお話を聞いたり、インターネットで調べてみたりで解っているような気
でいましたが、経験がないという一抹の不安は拭えません。未知との遭遇って
いうのはこのことです。

 患者Eさん:
 ・病名:ALS(筋萎縮性側索硬化症)
 ・発病(診断)日:2004年5月
 ・入院(ご来中)日:2005年7月10日
 ・手術日:7月15日
 ・退院日:2005年7月31日
 ・入院時の状況:上肢は全く動かず。下肢には少し力があるが、車椅子から
ベッドまでの移動の際立ちあがれるのみ。首に力がないことや、胸部の筋力が
落ちている事から長時間座っているのが辛く、呼吸も困難な状態。誤嚥すること
が多く、咳き込む為食事に長時間を要する。口から涎が流れる。構音機能・発音
機能が低下し(言語ボードで会話)ほとんど無声で交流。足の浮腫みがひどい。
 ・術後すぐの状況:はっきりとした変化は見られず。
 ・退院直前の状況:首に力が入っている、術前のもやもやとはっきりしない発音
が少し改善された様子で、以前より聞き取りやすいものに。舌の動きが良くなった
(リハビリ中に気付く)。これら改善点をご家族が指摘するが、ご本人は改善した
と感じていない。
 ・ご帰国後の状況:足に力が入るようになったが、飲み込みは変化がなくやはり
よくむせる。

 Eさんは上記でもありますように、病気がかなり進行した状態で西山病院へ
お越しになられました。しかし気管切開や胃ろうに頼らずに自分のもともと持つ
身体能力を使って生きたいという強い希望を持ち、今回の手術に臨まれました。
術後すぐに大きな変化はなく、退院直前もご本人が変化に気付くことなく帰国の
日を迎えられました。ご帰国の直前、Eさんはまた手術を受けに来たいと語って
おり、もしかしたら上記の変化以外にご本人は何かの変化を感じていたのかもし
れません。


Posted by xiahoo at 07:08 | Comments (0)

2005年09月23日

やっと再開です!!!

 7月6日から現在まで日誌を停止させていただいてました。その間いただいた
メールのなかに書き添えてあることは、「センターなくなったの?」「OEG細胞移植
手術しなくなったの?」といった声です。いいえいいえ、そんなことはございません。

 7月6日を最後に何が起こったのかというと、「脊髄損傷国際回復支援センター」
というセンター名にも関わらず、”ALS(筋萎縮性側索硬化症)”の患者さんの受け
入れが急激に増え、これから先数ヶ月もALSの話題になってしまい、脊髄損傷の
話題が減ってしまうという日誌継続への懸念と戸惑いがありました。目まぐるしい
忙しさに、ただただ時間だけが過ぎていきました。

 以前、当日誌は「脊髄損傷日誌」となっていましたが、この度脊髄損傷の情報は
もちろん、ALSやその他OEG細胞移植手術に関わる情報も幅広くお伝えできるよう
「センター日誌」と改名をさせていただくことにしました。タイトルには「再開」とあり
ますが、これを新たな「スタート」と考え、心機一転皆様に親しみやすい、そして
お役にたてる情報を配信できればと思っております。

 ここでお知らせです。今月より当センターに期待の新人が入社しました!!
その名も・・・。そして7月から9月までにこちらにお越しになられた患者さんの
術前・術後経過にも少し触れていきたいと思います。

 それでは来週月曜日からの「センター日誌」をお楽しみに!

Posted by xiahoo at 03:23 | Comments (1)